こんにちは。
Mo
高江洲です。
25AW注目のニューブランドが始まります。
『Satou / サトウ』
昨年から注目をしていたブランドで今回お取り組みができて大変嬉しく思います。
まずはブランド紹介をしたいと思います。
A journey to find your roots.
デザイナー自身の記憶や故郷、ルーツから連想されるプロダクトを、日本の職人による伝統的な技法と素材を用い製作。
デザイナー佐藤氏自身の故郷や記憶、ルーツなどから着想を経て作られるプロダクトは、日本の伝統的な技術、文化、職人の技を活かし洋服を製作。
-はじめて触れたsatou-
昨年初めて行った展示会。
実物を見て、触れて、着てみるとすごく感動したのを覚えている。
懐かしさと温かさを感じ、さらに新しさを感じるお洋服ばかりであった。
学ランをモチーフに製作されたジャケット、スラックス。
サビをイメージして作ったプルオーバーのシャツジャケット。
寝巻き(パジャマ)をモチーフにしたシャツ。
日本の竹を使用したアクセサリー。
それらの服には、美濃焼の足付きボタン、砥部焼のピンズがついていたりと。日本の伝統工芸品が使われていた。また後で説明するがsatouの服には『背守り』が施されている。
(洋)服に(和)を取り入れた服を見たのは初めてで、とても感銘を受けた。
今まで私が見てきたものは、ヨーロッパからアメリカの洋服。またその流れから生まれたアイテムを現代的にアレンジしてきたものばかり。それはとてもオシャレで変わらず好き。
しかし、外を見過ぎていて、日本という故郷の素晴らしさをあまり知らなかったと思う。
日本に住む私たちが昔から着ていた服。日本に住む人が快適に過ごすために作った服を現代的、都会的な要素を加えたリアルクローズなsatouの洋服。
日本の素晴らしさを改めて教えてくれた、もっと知ろうと思わせてくれたsatou。
Moでお取り扱いができて本当に幸せに思う。
-『背守り』について-
最後に「背守り」についてお話をしたい。
背中に施されているsatouのアイコンステッチで、昔存在した「背守り」という文化を元にしたデザイン。親が子に邪気の悪いものが憑がないよう、お守りとして始まった文化です。親が子を思う気持ちを表した温かい「おまじない」です。satouのお洋服には1点1点にアイコンとしてハンドステッチが入っている。
背守りの歴史を調べてみると、今よりも医療が発達していない頃、子供が生きていくことは大変難しかったようで、江戸時代には3人に1人、明治時代には10人に1〜2人は亡くなっていたそう。
着物を作る時には左右の身頃となる布を縫い合わせるため、背骨に沿って「背縫い」という縫い目ができます。
昔の人は「目」には魔除けの力があると信じており、背縫いの「縫い目」にも背後から忍び寄る魔を防ぐ力があると考えていました。
ところが、赤ちゃんが着る着物はとても小さく背縫いがありません。そこでお母さんたちは、子供に魔が寄り付かない様に背縫いの代わりとなる魔除けのお守りを付けました。
それが「背守り」です。
そこで当時のお母さんたちは、わが子が病気になったり事故にあったりしないように願って「背守り」というお守りを作ったのがきっかけ。
このような時代背景を知りることができた。私も子供を持つ親として共感してしまい、これを見た時、心が温かくなったのを覚えている。
今までたくさんの洋服を見てきたがこの感情、感覚ははじめてだった。
私は、見た目を良くするためにファッションを好きになった。しかし、40代に近づき、ストーリーやブランド特有の背景にとても興味が湧く。シルエット、ディテールを見るのもいいが、こういう心に響くものをMoに置きたいと思う。
今期入荷するものは、そんなアイテムばかりです。
satouとともに、心温まるアイテムを届けて参りますので宜しくお願いします。
Mo
高江洲